本文原稿(文章)
本文原稿(文章)
Wordや一太郎で作成された、文章が中心の原稿についての注意点をまとめます。
画像系本文と同じ内容になる部分は省略していますので、「本文(画像)」も合わせてご覧ください。

例としてWord(2010)での原稿の作り方を簡単に解説したいと思います。
※他のバージョンでも大体同じような感覚で設定できます。

各サイズを確認しておきましょう。
※断ち切りについては「断ち切りって何?」をご覧ください。
仕上がり
サイズ
断ち有
サイズ
B5182×257188×263
A5148×210154×216
A4210×297216×303
B6128×182134×188
文庫(A6)105×148111×154
新書107×175113×181

断ち切りを含めたサイズを書きましたが、画像系原稿と違うところは 挿絵や端までかかるデザインが無ければ断ち切り分は必要ないということです。
文章だけの本でしたら通常登録されているサイズから選択すればOK!
(新書サイズは数値を入力する必要があります)

断ち
断ち

用紙サイズの設定

【ページ設定】→【用紙】の【用紙サイズ】から制作サイズを選択してください。
※タチキリが必要な原稿の場合は、上記の断ち有サイズを入力してください。
※リストに出てこないサイズはユーザー定義サイズを入力してください。

用紙サイズ

余白の設定

雑誌や小説などを読んでいて、周りに一定の余白があることを気にされたことはありますか?
この余白に囲まれた、文章や写真が配置されている範囲の事を版面と言います。

Wordの設定でしたら、上下左右の余白を設定した内側の範囲になります。

版面
この余白と、文字数・行間をどう設定するかで読みやすさが変わってきます。
余白が狭いとノド側(とじられている側)がキツくて文字が隠れてしまう可能性もありますし、 上下の余白が狭いと小説でしたら圧迫感があって息苦しいかもしれません。

基本的には親しんできた市販の単行本を参考にすると良いのではないでしょうか。
実際にWord2010を使って、「文庫(A6)サイズ・右とじの本」だとして設定をしてみましょう。


ページ数にもよりますが、ノド側の余白は15mm~20mmくらいあると読みやすいかと思われます。

余白
余白
市販の本では、ノド側、小口側ともに10~15mmの余白が空けてあることが多いですが、 400ページ以上の厚い本になるとノド側は20mm以上空けておいたほうが読みやすいかもしれません。

行数・文字数・行間隔

文字方向と段数
文字方向と段数

文字数・行数
文字数と行数を自分で設定したい場合、ページ設定の文字数と行数の指定で【文字数と行数を指定する】にチェックを入れ、 【文字数】と【行数】にはお客様お好みで数値を入力してください。
※以下はA6(文庫)サイズの例です。

A社
B社
C社


行間隔
行間隔

行間隔

ふりがな(ルビ)を付けると、場合によっては行間が不揃いになりますので行間を「固定値」に設定すると揃えることができます!

行間隔

ノンブル(ページ番号)・小見出し

■中央下部にノンブルを入れる場合
ページ番号【ページ下部】→【番号のみ2】を選択

ノンブル

■小口側上部にノンブルを入れる場合  ※右とじの場合
ページ番号【ページ上部】→【番号のみ1】
→デザイン【奇数/偶数ページ別指定】にチェックを入れる
→【ページ上部】→【番号のみ3】を選択

ノンブル

■開始番号を変更したい場合
【ページ番号の書式設定】の【開始番号】で変更が可能です。

ノンブル

■小見出しを入れる場合
【ヘッダー(又はフッター)】→【空白】を選択して文字を入力

ノンブル

禁則処理について

禁則処理
「 禁則処理 」
行頭にあると見た目が悪い【句読点】や【カッコ「」】を前の行末に追い込んでくれたり行末にあるべきではない文字を次の行に追い出してくれる機能です。

「 句読点のぶら下げを行う 」
行末にある【句読点】や【カッコ「」】等の文頭にあると見た目が悪いものを前の行末に配置してくれる機能です。

禁則処理
この機能が有効な場合、句読点が行頭に来ないよう
調整されます。

この機能が有効になっていないと、行頭に句読点が来てしまい左の例のような本になってしまいますので、有効になっているかを確認しましょう!

縦中横について

縦中横とは縦書きの文章の中で、半角英数字の文字方向を横並びにする機能です。

縦中横
ホームタブの【拡張書式】の【縦中横】から設定可能です。

縦中横

途中に挿絵を入れたい場合

文章ページと文章ページの間に絵や写真のページを差し込みたい場合は、以下の方法で原稿を作成してください。

挿絵

印刷に不向きなフォント

■以下のフォントは現在、印刷時に不具合が確認されております。

麗流隷書・恋文ペン字・富士ポップ
有澤行書・有澤太楷書・有澤楷書・ふみゴシック・魚石行書


上記フォントは使用せず、他の似たようなフォントの使用をお願いいたします。

奥付や題字などでどうしても使用したい場合は、使用したページのみPSDなど画像化した状態でのご入稿をお願いいたします。
※画像化する際、文字にアンチエイリアスはかけずに制作いただくことをオススメします。

フォント検索で以上のフォントを検知した場合、使用されているページ(場所)をお問合せする場合があります。

Wordの背景機能について

背景をグラデーションにしたけど、印刷してみると画面と違うんだけどどうすれば…と困っている方もいらっしゃるかと思いますので、その問題を解決するための方法を説明します。

グラデーション

グラデーション

InDesignやIllustratorの注意

PDFに書き出した際、同じ黒なのに色に差が出てしまったことはありませんか?
実はInDesignやIllustratorは、「K100%だけ」の黒と、「K100%以外にも色が混ざっている」黒の 区別をつけるためにK100%だけの黒をグレーに書き出した際に95%に落としてしまう場合があります。

濃度
細い字ですと少しかすれたような見た目になってしまいますので、黒の設定を CMYKのK100%のみではなく全ての数値を100%にすると安心です。

濃度